Recording in RWANDA ★ 落ち込むこともあるけれど、わたしは元気です!

2011年1月27日

都会っぽいものに飢えていたのかな

もうすぐ2月になろうとするのに、
前回はお雑煮の写真なんか載せたノロマなわたしですが、
ようやく、エンドレスと思われた「毎日ブルー」から脱出したもよう。



きっかけは・・・

英語の勉強しようと思ってJICA事務所から借りてきた「Uptown Girls」を見たら
なんか急に元気になっちゃいました。

あほらしいくらいキラキラしたニューヨークの街と、
女の子(ダコタ・ファニング)の口達者ぶりがみどころ。
http://movies.foxjapan.com/uptowngirls/

今日はちゃんと7時に出勤して、
今週末、任務終了で帰国するJICAスタッフの飼っているねこちゃんズの
輸出許可書を用意しましたよ。
って、ほんとは昨日作ったんだけど、
それをスキャンして念のため日本の検疫所に送ってチェックしてもらったら
いくつかミスが見つかって、今朝はその手直し。
日本の検疫所はすごい!
送ったらその日のうちに返答がくるし、
いくつもある書類の細かーい数字まで ほんとに一字一句逃さずチェックしてる。
おそるべしジャパン・・・


・・・そんなすごい社会に復帰できるのかなぁ?

なんてぼんやりと考えている暇はなく、


気がつけば、帰国まであと5ヶ月になってしまいました。
やれそうなことはやっとこう。


ずっとやってみたかった習い事を始めるきっかけが到来したので
思い切って飛び込んでみようかと思っています。
なんの習い事かは、実際に始めてみてからご報告します。たぶん。




同僚のクレレに第二子誕生。あかちゃん白っ!!

2011年1月20日

どうもだめだね

ニューイヤーズデイは友達を呼んでまたしても鶏をさばき、
庭でとれたカブを入れたお雑煮も作って、

「今年はいい感じ!!」

なスタートだったのに・・・
まもなくモチベーション急降下!

朝、起きられない。
起きても仕事に行こうという気にならない。

ルワンダは、大晦日と元旦だけがお休み、という、やたら優しくない業務体制なので、
1月2日からがんばって仕事に出てみたものの、
どうしてもエンジンがかからなくて

「まぁまだ松の内だしね」

と自分で自分にフォローを入れ、
一週間はアイドリング、ということにしたのだけど、
なぜか二週目に入ってもぜんぜんだめで、
なんとかしなきゃ!ということで、
気分転換に、後輩隊員が住んでいるルフハという村を訪れてみました。


南部州にあるブゲセラ郡ルフハ市。
想像してたよりずっと田舎で、長時間の未舗装道路でお尻がいたくなりつつ、
バスを降りたら、やたら広いセンター街。
道の対岸同士が100メートルくらい離れてる。

閉まる直前の市場に行ったら
特産のジャポニカ米が首都の値段の半額で売られていたので2kgゲットしました。
お得~!
市場のひとたち、みんな「いなかの人」って感じでちょっとシャイ。

後輩隊員の家にはなんと!テレビもWiiも洗濯機も炊飯器もあって、
しかもあったかいシャワーが出ます。

ここは日本か!?

そして、もとホテル支配人な後輩隊員の作るうどんやらハッシュドビーフやらを食べ、
生まれて初めてWiiというものを体験し、
マリオカートがめっちゃおもしろくって、
最下位の12位から4位になるくらい上達しました。
それから一時間かけて湖を見にいき、その行き帰りで村人ライフをなんとなく観察。

どこもかしこもキャッサバばっかり植えてて、収穫したのが皮むいて干してありました。
それを杵と臼で粉にしてる親子がいたり、
あと、小枝と牛糞でじょうずに組み立てた養蜂かごを木の上に取り付けてる家があったり。
なんか丁寧な暮らしぶりに好感がもてました。
ひまわりを植えて油をとろうとしているおうちもありました。

そういうのを見ながらのんびり歩いて
薄暗くなるころ後輩隊員のうちに戻って、ビールを飲んで、
また夜更かししてマリオカートやって、翌日首都に帰りました。

うん、なかなか楽しい旅だったなー!
・・・と思いきや、

っかーーー!なんか全身が火照るようにかゆいっ!!

長距離バスに乗るとだいたい座席や隣の人の服からダニをもらうんだけど、
今回はそれに追い討ちをかけるように
後輩隊員の飼っているウサギさんたちからノミをもらったもようです。
このうさぎたち、耳がかぶれたり、びっこをひいたりする、と言うので
今回、実はその治療がてら遊びに行ったのだけど、
赤ちゃんうさぎがあまりにもかわいくて、抱っこしたりほおずりしたりしたんだよねー・・・
あれがいけなかったと思われます・・・。
ただいま、仕事しながらあちこちかゆくて大変です。

2011年1月13日

母と妹 in ルワンダ

ケニア旅行で合流した母と妹を連れて
ルワンダに帰ってきました。
(といっても2週間も前のこと)

いつもひとりで歩く道も
母と妹がいっしょだと、なんだか全然ちがう景色に見えます。

やたら広くてガランとした我が家も、
あっという間に母と妹が持ってきた荷物でごちゃごちゃ散らかって、
その中に妹が寝っころがっているのを見ると、なんか落ち着きます。

自宅、職場、火山地帯の湖、市場、カフェ、などなど
いろんなところに連れまわして、
おもしろいことがたくさんあったのけど、
今ここに書いてみたら
あんまりパッとしなかったので、消しました。

他の人が読んでも「あ、そう。」みたいな
そういう普通のことが、いちばん心に残った、ってことです。

見送るとき、予想してたほど寂しくなくて、ホッとしました。

あと6ヶ月、わたしはここでがんばります。

飼ってたニワトリをさばいて、唐揚げに。

日本からのおみやげ。雪だるまはLEDで光ります。ルワンダ人びっくり。




2011年1月7日

海とイスラムの町

一年半ぶりの潮の香り。
ただ座っているだけで噴き出してくる汗。
ここはケニア南東の港湾都市、モンバサ。

昔から中東との貿易で栄えてきたこの町は、
移り住んできたアラブ商人たちの影響でイスラム色が濃いのが特徴です。
オールドタウンに足を踏み入れるとそこはアフリカじゃないみたい。
街角の小さなカフェでマッシュポテトをまるめて揚げたのと、サモサを食べ、
おみやげ屋さんを覗きながら2時間くらい歩いていた気がします。
皮革工芸品、木工細工、石飾りのアクセサリーなどどれもレベルが高くてびっくり。

ニカブをまとった女性たちとすれ違い、
路地で遊ぶ元気な子供たちの声を聞きながらそぞろ歩いていると、
家々の隙間からときおり潮風が吹いて来ます。 手首のヘナタトゥーがよく似合ってます
そこからトゥクトゥクで5分くらいのモンバサ市街地はほんとに大都会です。
ナイロビに行く必要はないのでは?と思うくらい。
日本食レストラン「御園」で天ぷらとお刺身食べちゃったー!
ルワンダにいる人たちごめんなさい!と唱えながら・・・笑

海岸沿いにはリゾートホテルが立ち並び、
クリスマスのイルミネーションを楽しみながら満月のビーチを散歩したり。


翌日はケニア野生動物公社に所属する同期隊員が海洋公園を案内してくれました。

ダウ船に乗って一時間。
ちょっと気持ち悪くなってきた頃に見えてきた沖のビーチ。
砂が真っ白!水が透き通って、潜らなくても底が見えます。

ケニア人たち、救命胴衣をつけて浅瀬で遊んでます。泳げないのかな・・・

こちらはやる気まんまんです。

深さ2メートル足らずでこんなにきれい。

お昼になったので、近くの島に立ち寄って海の幸をいただきます。
ボイルしたカニがぷりぷりして、おいしすぎて失神しそうでした!
殻から身をはずすのがめんどうなのか、外人たちはほとんど手をつけてません。
それ、いらないんだったらください・・・と言いそうになるのを必死でこらえました。

海を満喫し、ナイロビに戻る直前、
モンバサ空港の近くにある木工細工職人の村に立ち寄りました。気持ちのいい林の中に立ち並ぶテントやタープの下で、
職人さんたちがカンコンカンコンと木を削っています。
アイボニーという木の皮をはぐと、漆黒の幹が現れます。
ずっしりと重い木で、これで作った作品は漆塗りのように黒光りしていました。
入り口の販売所ではピカピカにやすりをかけた木製のゾウやインパラが
卸値価格で売られていたので、いくつかおみやげに買いました。
アレ買えコレ買えと言ってこないし、
職人さんたちは写真を撮られるの大歓迎だし、
なにより売られている作品がほんとにすばらしいので、ここはおすすめです。

モンバサは、ほんとに言うことなしのすばらしい町です。
ケニア人といってもいろいろなのでしょうが、
少なくともここモンバサで出会ったケニア人は、みんな爽やかで元気な人ばかりでした。
海も町も人も本当に素敵で、もっといてもよかったな、と思いました。
内陸国で乾ききった心がみるみる潤うのを感じました。

2011年1月5日

マサイマラの主たち

他の人のブログを見ていて気づきましたが、今年はうさぎ年のようです。

先日、お店でパンを食べながらなんとなくテレビに目をやったら
CNNで日本のデパートの福袋売り場に殺到する人々のようすを伝えていました。
おしゃれした日本の若者がインタビューに答えているのをぼんやりと眺めながら
お正月ってこういうものだよなぁとしみじみ思いました。

マサイマラ2日目。

朝6時ごろ、まだ薄暗いテントの外から「メリークリスマス」という声が・・・。
キャンプのスタッフがあったかい紅茶とパウンドケーキを持って立っていました。
なんと素敵なモーニングコール。

紅茶であったまったら、すぐに着替えて車に乗り込みます。
防寒着は必需品です。
早朝サファリへ出発。

出発してすぐにドライバー兼ガイドのドミニクに無線で連絡があり
「ライオンが3日前に殺したカバを食べているから見に行こう」
ということになりました。
ハイエナやハゲワシが、ある茂みをじーっと見つめて待っています。
その茂みの後ろにまわると・・・いました、ライオンたちが・・・。
あたりに腐敗臭がたちこめて、
静かな朝のサバンナに、
ライオンの興奮した息遣いとうなり声だけが聞こえます。
インパラやガゼルと比べたら、カバなんておいしくなさそうですが・・・
このライオンたちは雄7頭、雌4頭の大きなグループですが、
カバの首を噛み切ることはできないので、
倒した後、上に乗っかって窒息させるらしいです。
しばらくそれを眺めたあと、車をまた走らせました。
そこからすぐの所で、同じグループの他のライオンたちがのんびりしています。
お腹いっぱいで幸せそう。

木陰で休んでいるボスライオンのところに、もう一頭の雄が近づいてきました。
ケンカするかな、と思っていたら、
おでことおでこでコツンと挨拶して、そのまま向かい合って座り、
お互いをグルーミングし始めました。
ドミニクによると、左がお父さんで、右が息子。
狩りの功績を称えあっているみたいです。
腐ったカバの匂いでちょっとダウンしかけた母でしたが、
お日様がさすころには元気になり、みんなで木陰で朝食をとることになりました。
キャンプを出るときにスタッフに渡されたかごを開けると、
コーヒー、紅茶、パン、ソーセージ、ゆでたまご、フルーツが入っていました。
開放的な朝ごはん。
おなかいっぱいになったら、国立保護区のゲートから少し出て、
マサイマラの主、マサイ族に会いに行きます。

有名なジャンプでお出迎え。
高く飛べば飛ぶほど、たくさんガールフレンドをゲットできるらしい。
少しずつ、挿す棒の太さを太くしていって、ピアスの穴を大きくしていきます。
カラフルなビーズがほんとによく似合ってて美しいです。

でも、こういう穴を開けていない若者もたくさんいました。
マサイ族も義務教育を受けるようになり、
子供たちは学校の先生から耳に穴をあけることを禁じられる、とのことでした。
ドミニクの耳に穴が開いていない理由がわかりました。


話には聞いていたけど、みんなかなりお金が欲しい感じでした。
50人ほどが暮らす小さな村が開放されていて、そこに入るのに20ドル。
その後も、ダンスに使った木の棒を買ってくれと言ってきたり、
オリーブとアカシアの木片をこすって火をつけるのを見せてくれたと思ったら
その木片を買ってくれと言ってきたり。
それも、少人数ずつ小さな家に招き入れて
狭くて薄暗いその家の中で「いくらで買ってくれるんだ?」と迫るのはちょっと・・・。
帰り際に手作りアクセサリーを売るのはいいと思うのですが、
その値段もびっくりするくらい高いのです。

去年の大干ばつでマサイの牛がたっくさん死んでしまったことは
当時、リアルタイムでラジオで聞いて知っていました。
義務教育が始まって、学費を払わないといけないことも、
携帯電話が流通して、その通話料金が欲しいことも
テレビやネットで見聞きしてました。
だけど、伝統を愛し、異文化の侵入を拒み続けてきた誇り高きマサイが
土地を奪われ、現代社会に迎合することを求められた結果、
このようなやり方でビジネスすることを選らんだこと、
目の当たりにするとやはり複雑な思いがしました。

彼らがラジオや携帯電話など現代的なものを必要とするのは自然な流れだと思います。
ルワンダでも、山奥に住んでる農民でさえみんな持ってます。
時代の流れとともに柔軟に、でも誠実に、生き方を選んでいけたら。
これは日本人にも言えることだと思います。 マサイの牛たち。

実はこれが見たくてここへ来たのでした。
ルワンダで飼われている牛とはやっぱり品種が違いました。
首の根元にラクダみたいなこぶがあるゼブ牛。
思っていたより痩せてなくて、なんか妙にホッとしました。
よく見ると、背中から太ももにかけて模様のような線が入っている牛や
耳に切りこみが入ってフリンジのようになっている牛がいます。
ドミニクによると、同じ村の牛はひとまとめにして放牧しているので、
どれが誰の牛がわかるように、
熱したワイヤーで焼印をしたり、耳を切ったりするそう。
牛とともに生きてきた彼ら。
牛の乳と血を飲み、牛の肉を食べ、それだけで命をつないできました。
住居の壁は泥と牛糞を塗り固めていて、
家から出てきたマサイの女性たちと握手したとき、牛の匂いがしました。
こういうところで獣医をするのはつらそうだな、と思いました。
牛と過ごしてきた年月も、その密度も、牛に対する思いも、
とうていかないそうにないからです。
わたしには牛の血を飲むことはできないからです。

ドミニクの運転する車でキャンプに戻りつつ、
ドミニクの住んでいる村のこと、家族のこと、牛のこと、
マサイマラ国立保護区内に住居を構えていたドミニクのおじいさんが
保護区を出る決心をしたときのこと、など
いろんな話を聞きました。

さて、キャンプに到着し、
あーあ、サファリもおしまいか・・・このお昼ごはんがここで最後の食事なんだ・・・
と思いながらダイニングテントに入ったときです。

ドミニクのお兄さんでもうひとりのガイドが飛び込んできました。
「レオパードが出た!すぐ出発だ!」
キャンプの白人スタッフも急いで車に飛び乗ります。
あたたかいスープの入った大きなボウルを運んできた給仕があっけにとられているうちに
宿泊客もみんな車に乗り込みました。
レオパードはめったに姿を現すことがないらしいのです。
猛スピードでレオパードのテリトリーに向かいます。

何度も車が横転するんじゃないかとヒヤヒヤしながら、ようやくそこへたどり着くと
きれいな一頭のレオパードが茂みから出てきました。

そのまま川辺に忍び寄り、体を低くして何かをじっと見ています。
その視線の先にいたのは小柄なインパラ。

このインパラ、ときおり振り返ってレオパードの方を見ているようなのですが
こちらもじっとして動きません。
狙われていることに気づいてないのか、逃げ出すタイミングを見計らっているのか・・・。
この状態が長いこと続きました。
テレビでよくこういうドキュメンタリーをやっていますが、これは忍耐がいります。
インパラが一歩踏み出したその瞬間、レオパードもスタートを切りました!
音もなく、サーーーッと風のように。

でも残念ながらインパラまでの距離を縮めることができず、逃げられてしまいました。
もう一度トライしましたが、また失敗。
私たちの車のせいで気が散っているのかもしれない、ということで、
木陰で息を整えているレオパードに別れをつげ、静かに退散することに。
でも、走る「ヒョウ柄」が見られて大満足でした。
ほんとうに美しかった!
車のルーフから顔を出して長いこと見ていたので、みんな日に焼けて真っ赤です。

キャンプに戻って、最後のお昼ごはんを食べ、
ドミニクの運転であの飛行場に向かいました。
夕方のフライトで首都ナイロビへ。

なんだか不思議な感覚でした。
ずっと前から知っていたような、でももう二度と来ることはないような・・・
何ともいえない気持ちで窓の下にひろがるサバンナを眺めました。
遠くの方で雨が降っているのが見えました。

2011年1月4日

サバンナの朝日

2011年が始まりました。
Muwaka mupya!  (Happy new year!)

マサイマラの朝日

日本はだいぶ寒いらしく、実家のある鹿児島でも雪が20センチも積もって大変だとか。
ルワンダは申し訳ないくらい快適な小春日和です。
一年中こんな調子で季節感がないので、無理やりお正月の歌を歌って新年だと思おうと努力しています。

さて、年末はケニアに旅行に行ってきました。
すっかりルワンダに慣れて、ほとんど外国にいる気がしなくなっていましたが、
同じ東アフリカなのに、ケニアは何もかもが違っていて、
思っていたよりずっといい旅になりました。

写真を織り交ぜつつぼちぼち書いていこうと思います。


とりあえず、やっぱり一番感動したマサイマラのことを。
マサイマラ国立保護区。
首都ナイロビから小型プロペラ機で一時間くらい飛ぶと、
呆れるほどどこまでも続くサバンナの中にぽっかりと現れる、
ただ草を刈っただけの小さな飛行場に到着します。
ナイロビで合流した母と妹も一緒に。

宿泊先のEntim Campのスタッフが
サファリっぽいモスグリーンのランドクルーザーで迎えに来てくれてました。
このスタッフが、わたしたちの専属ドライバー兼ガイドとしてずっと一緒でした。
派手なビーズのアクセサリーに赤やピンクのマサイ布をまとい、
腰からはナタのようなものを下げているこのスタッフ、
最近はマサイ族じゃなくても観光客向けにマサイの格好をしているケニア人がいる、
と聞いていたので、彼もその類だろうと思ってました。
英語ペラペラだし、耳も長くないし・・・。
しかし翌日、彼がほんもののマサイ族であることがわかります。

それは置いといて。

土ぼこりの飛行場からEntim Campに向かう道すがら、
次々と動物たちに出会います。
最初にバッファロー、それからシマウマの群れ。
シマウマたちが集団で川をわたった直後、
その川面に視線を戻すと、一足出遅れたクロコダイルの姿が見えました。
あ、あぶなかった・・・。


インパラ、ガゼル、イボイノシシ、トピ、ダチョウ・・・
いくらでもいます。
草食獣のほとんどの群れが生後1~2ヶ月くらいの赤ちゃんを連れていました。
ピコピコ跳ね回ってほんとにかわいいい。
雨季が始まったばかりのこの季節、草がたくさんで嬉しそうです。

そして茂みから突然現れたゾウ。
触れられそうなくらい近くによってきたゾウの皮膚は
ほんとにシワシワしてて、おだやかな目をしてて、
テレビや動物園で見たように長い鼻で草をむしっては口へ運んでました。
獣医なのに恥ずかしい話ですが、
ゾウの牙が口の中ではなく鼻の横から生えていることも初めて知りました。

Entim Campはマサイマラ自然保護区の中にあるキャンプ。 宿泊テントはこんな感じ。

到着してすぐ、ダイニングテントで野菜たっぷりのおしゃれなランチを食べ、
わたしたちが今夜寝ることになるテントへ向かうと、
テントのすぐ目の前にある川の向かいにキリンの家族がいました。
キャンプのスタッフに「キリンがいる!」と言うと
「あぁそうだね。」とひとこと。
キリンやガゼルが、犬や猫のようにそこらへんにいる世界。
そんなのを眺めながらお茶を飲んで、ちょっと休憩したら、
夕方のサファリへ出発します。

夕方は狩りの時間。

でもライオンたちの活動時間はもう少しあとらしく、
木陰でのんびりしています。
ライオンのお母さん。
お腹のあたりをよく見ると赤ちゃんがおっぱい吸ってます。

チータ親子にも出会いました。
チータはライオンより狩りの時間が早いらしく、
ちょうど振り出した雨の中、じっとガゼルを狙っていました。
子供たちは邪魔にならないように、すこし離れたところでやはりじっとしつつ、
たまにこちらが気になるのか、わたしたちの方を振り返るのがかわいい。

何度かトライしたものの、雨で視界が悪くなり、狩りは失敗。


チータの狩りの瞬間をじっと待っていると、トイレに行きたくなりました。
雨がやんで、チータから少し離れたところで、
「ここだったら大丈夫」とドライバーが言うので、
サバンナの爽やかな風に吹かれながら用をたしました。
貴重な体験です。

日が暮れてきて、キャンプに帰る途中、雷のような異常な音がしてきました。
車を止めると、わたしたちのすぐ横のしげみで、
若いライオンのグループが頭をつき合わせて興奮しています。
夕方の曇天、モノクロのような景色の中、地響きがするような唸り声です。
よく見ると、小さなシマウマの赤ちゃんの足が
ライオンたちの荒々しい動きの狭間にちらり、ちらりと見えました。
こちらの狩りは成功したようです。


さて、今夜はクリスマスイブ。
ワイン片手にビュッフェスタイルの豪華なディナーでした。
ランチのときもそうだったけど、ここの焼きたてパンはとってもおいしいです。
材料はナイロビから運んできて、調理はすべてここでするらしいです。

さすがに冷え込んできて、宿泊テントに入り、ホットシャワーを浴びました。
どっしりとしたベッドにもぐりこむと、なんと湯たんぽが入ってました。

真夜中、川のほうからカバの鳴き声が聞こえてきました。
まるでテントのすぐそばまで近寄って来ているような錯覚をおぼえるほど大きな声です。
ワクワクしながらまた眠りにつきました。


Entim Camp http://www.entim-mara.com/entim/