Recording in RWANDA ★ 落ち込むこともあるけれど、わたしは元気です!

2010年11月5日

やってみるしかない(前編)

ここへ来て一年間、
3歩進んで2歩下がる(たまに3歩下がる)感じだったわたしのプロジェクト。
どうにかこうにか、
実地試験にこぎつけそうなところまできました!

受精卵移植の技術導入、というのがわたしのミッションなのですが、
技術と道具があっても、
じゃあどこのどの牛で始めましょう、っていうのが決まらず
あちこちで着手しては頓挫する、というのを繰り返してきました。



今度こそ!という意気込みでトライしたのが、
RARDA(わたしの配属先)が所有する牧場。

イニャンボという大きな大きな角を持つ在来種の牛が
どれがどれとも記録されないままに自由奔放に放牧されているところで、
まずはその200頭ほどの牛たちに
耳標(ピアスみたいなので耳に名札をつける)をつける作業からスタート。

どこまでが牧場かさっぱりわからない広大な土地に散在している牛たちを
カウボーイたちが上手に一箇所に集めてくれた・・・のはいいけど・・・

こんなにたくさん、どうしよう?
しかもすごい角・・・


ハーイ、みなさん枠に入ってくださーい!

牛をロープで固定すると牛の力で枠が壊れるので、
カウボーイたちが力ずくで角を押さえて固定します。

なんせこれまでずっと野生チックな生活をしてきた牛たちなので
人間につかまったら殺されると思って、もう大暴れ。

それでも、首都から3時間もかかるこの牧場に何日も通って
牛をいくつかの群に分けることも決まり、
ようやく耳標つけも終わりそうだぞ、というころ、
これまで幾度となく経験した、「突然の終了宣言」。

今まで誰の指示も受けずに自由気ままに牛を追い、乳をしぼり、
その乳を売っては小銭を稼いでいたカウボーイたちが
子牛と親牛を分けろだの、お乳の量を記録しろだの、
メンドクサイ仕事が増えたことを不服に思い、
謀反を起こしたのです。
そのカウボーイからの真偽入り混じった訴えを真に受けたうちのトップが
この牧場での試験中止を宣言・・・またふりだしに戻ります。

さぁ、次の候補地を決めなければ!と気持ちを切り替えたところで、
あろうことか、配属先のトップ(ダイレクタージェネラル)が突然の休暇に入ります。
彼がいつ休暇から戻るか、秘書を含めて誰ひとり知らない、という信じられない状態で、
あらゆる決定が先送り。

「早く何らかの実績を出せ」というプレッシャーだけがのしかかる日々。。。

7 件のコメント:

  1. kiri久しぶりで~す^^それにしても牛たちの角すごい!
    もっとすごいのは、休暇期間の分からないDirecter!
    kiriの気持ちが焦るばかりやん><;あと7ヶ月ちょい。

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  2. 人の意識を変えるってことも、本当に大変だと思う。
    牧場の人とのコミュニケーション大切にね。
    そういうレベルの問題じゃないんだろうけど。。

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  3. みやだいら2010年11月9日 12:24

    お久しぶりです。
    ありえない!日本では考えられないですね。
    私だったらキレてしまいそうですが、気持ちを切り替えて次を探すkiriさんはえらいなぁ。と感心しています。
    なんでここまでルーズで社会が成り立つんだろう…?

    それにしても角すごい!!
    もしかして送ってくださったプレゼントはこのイニャンボ?
    顔が野性味にあふれてる~
    日本の牛とは大違いだ。

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  4. つ、つ、ツノが~~!!
    近づくのも怖いけど、野生チックなイニャンボはこの角がないと捕まえられないんだろうね。

    もはや自分で牧場を始めるしかない…

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  5. すごい角にびっくりです・・・!!
    終了宣言にトップの休暇、いろんな事が一度に起きていますね。
    人も牛も一筋縄ではいかない環境なんですね。kiriさん、たくましくなって帰ってくるんでしょうね・・・!!

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  6. >司
    おひさしぶり!
    ニジェール行こうと思ってるのに
    まだ閉じたまんまだね・・・開くのか!?
    DGはこの約1ヵ月半後についに姿を現しました。

    >hironcoron
    人を変えるのは難しいから、自分が柔軟にならなきゃねー。
    柔軟になりまくった結果、
    もうどうでもいいやって思えてくることもあるけど(笑)。
    ルワンダ人、日本人以上に「本音と建前」の文化よ。
    納得してるように見せかけて、実は全然納得してないんだ。。。

    >みやだいら
    キレるというより、もうびっくりというか、
    あっけにとられちゃって、笑いがこみあげてきます。
    このルーズさにすっかり慣れてしまって
    もはや日本の社会に復帰できる自信がまったくないわたしです。
    そう、あれはこの角の先っぽを輪切りにしたものだよー。
    すごいよね、なんかカルシウムの無駄づかいな気もするくらい。

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  7. >JOJO石
    ルワンダの牛は角がすごいとは聞いていたのですが、
    「和牛の角だってすごいもん」とあまり気にしてなかったんですね。
    でも来て見てびっくり!
    一本の角の根元が頭蓋骨の半分を覆ってて、痛々しいくらいです。

    >MIKO
    いいかげんにはなってきてますが、たくましくなってるかどうか・・・^^;
    一筋縄ではいかないというほどややこしい人たちではなく、
    ただ、時間がかかる、それだけなんですけどねー・・・いやはや。

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